先日、川崎区主催の撮影ツアーに参加してきました! 実は「撮影ツアー」というものに参加したのは人生で初めてだったのですが、とても良い時間を過ごすことができたのでこちらにも記し残しておこうと思います^^
今回のツアーは、川崎区の近代化遺産や産業文化財などに関心を持ってもらうことを目的に企画されたもので、各スポットをバスで巡りながらプロカメラマンの撮影テクニックを学べる! という至れり尽くせりな内容になっていました。なんと40名定員のところ190名もの応募があったようで(!)、当選された方は本当にラッキーですね〜*
撮影ツアーのコースは下記の4箇所。
・ 幾何学的な配管に圧倒される川崎火力発電所
・ 羽田空港からの離着陸飛行機を工場越しに見ることのできる東扇島東公園
・ 日本夜景遺産にも登録され川崎港を一望できる川崎マリエンの展望室
普段は立ち入れないようなところもたくさんあるようです。「風景の美しさに驚いてほしい」という担当者さんのお言葉も相まって出発前から期待が膨らんでゆきます……!
当日配布された資料がこちら(なんと先生の手作り!)。その日に巡るスポットと、その場所に合わせた撮影テクニックがわかりやすくまとめられていて早くも感動……! 参加者のみなさんも資料を見ながら、「今日同じように撮れるのかなぁ」「私もこんな写真が撮れるようになりたい!」とバスの中で会話が弾んでいるようでした^^
本当はすべての工程を写真でご紹介したいところなのですが、長くなってしまうので川崎発電所さんでの様子を一部だけ……。
まずは座学からのスタートです。川崎火力発電所さんから発電の仕組みや施設について簡単にご説明いただいたあとで、先生の講座が始まりました。ひとつ前に訪れた昭和電工さんを復習しながら、川崎火力発電所さんで使える撮影テクニックを教えていただきます。配布された資料には載せきれなかったという沢山の美しい写真がスクリーンに映される度に「わぁ〜」ときらめく参加者の声。これから向かう被写体の宝庫にたっぷりと胸を高鳴らせながら、いざ出発です!
こちらは見晴らしが良い屋上での一コマ。みなさん先生の教えを自分なりに咀嚼して撮影を楽しんでいるようでした。もちろん私もそのひとり! ここでは「額縁構図」を意識して撮影してみることに。額縁になるようなものないかしら〜としゃがんだり覗いたりしながら屋上をうろうろ。
川崎火力発電所さんの屋上で撮影した2枚
「意識をする」って思っている以上に大切なんですよね。写真を撮るのに技術や知識はもちろん必要ですが、一番大切なのは「意識をして物事を観察する力」だと思いました。思えば、毎日のように図書室に通って好きな写真集を眺めていた学生時代は、街中の美しい瞬間、自分の撮りたいと思う瞬間に対して今よりもずっと瞬発力があったような気がするんです。一体私はいつからこんなにぽけーっと街を歩くようになってしまったの……と、流れ過ぎた歳月を少しだけ寂しくも感じましたが、今回の撮影ツアーに参加してとても大切なことを思い出すことができました! 意識するから撮れる写真がある。 私の勝手な解釈ですが、先生は技術より何よりそういう感覚みたいなものを私たち参加者に伝えたかったのかもしれません。
これは、パリの写真家・アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真がふっと脳裏に浮かんで撮影したもの。工場らしさはヘルメットくらいにしか出ていませんが、窓から差し込む光と美しく伸びる影を見て思わず撮りたくなった1枚です。これも、意識をしていなかったら「日が射してるな〜」くらいの気持ちで通り過ぎてしまったかもしれません。ちなみに軽やかに飛んでくださったのは、今回の撮影ツアーの講師を務められた写真家の中村風詩人先生。飛んでください! という私の図々しいお願いに対して、快く、そして美しく飛んでくださいました。笑 (ありがとうございます〜!)
撮影ツアーに参加してよかったと感じたことはもうひとつあります。それは、この日先生が教えてくださったことは「工場地帯を美しく撮影するコツ」に限ったものではなく、どんなときでも使える考え方やテクニックだったことです。知識も経験も様々な方が参加されたツアーでしたが、全員の方が満面の笑みで終えられた理由のひとつにはこんなところにあるのかなと思います。楽しく写真を学びながら、その街の魅力を再発見できる素晴らしい1日。こういう取り組みがもっと全国で増えていけば面白いだろうな〜♪ 中村先生、川崎区の皆様、楽しいお時間をありがとうございました!
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