ぽってりとした雲が浮かんでいる
今日は一月なのにあたたかい
お昼寝を終えたコガモがぺたぺた
人の子がまたうしろをぺたぺた
やさしい光に包まれたものは
ほのかに色付いた表情をして
それぞれの瞳にうつる風景に
うっとりしているようだった
湖面にゆらめく木々の姿
解き放たれていく心
すべてが濾過されていくように
昨日の憂いも消えてゆく
空を仰いだ少女もきっと
透き通る意思を招くため
心を溶かしにきたのだろう
わたしはベンチでこっそりと
ひとすじの光をぽっけに入れた
美しい夢をみるために
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