Tag詩

海の上にうつる月の光を ぼんやりと眺めたくなった夜

ふたつの世界の片隅で 宵の中の想いが混じる

空は海に恋をして 光のかけらに心を溶かす

海は空に恋をして おなじ色に染まってみせた

代わり映えしない明日の価値を どれだけの人が知っているというのでしょう

海を眺めるため、ただそれだけのために

わたしはここにいるだけで あなたの願いを叶えられているのでしょうか

霧にまもられて淡く滲む光のなか 明日を目指して鳥たちが飛ぶ

名もない花がつぼみをつけて 雨を愛おしく感じたとき

朝起きて窓をあけると初雪が降っていて

ある人は言いました。

あの日、海にも星があることを知った。

やさしく頬を撫でるあの風のように