言葉が沈むとき


わたしの言葉も
あなたの言葉も

その深みの中で渦を巻き
記憶を掠めて沈んでゆく

頼れるものなど
何もいらないから

言葉を脱ぎ捨てたあなたと
ただ悲しみに揺られていたい

悲しみも
喜びのひとつだと
知っているはずの

あなたとふたり