毎年恒例になりつつある、『世界旅写真展』(通称:世界旅)。今年も開催が決定しましたー! ぱちぱちぱち
昨年は、Galleryの場所を神楽坂に移してから初めての世界旅でした。野町先生と中村先生が選出された素晴らしい作家さんの作品たちで彩られた美しい空間をみて、きっと何年経ってもわたしはこの光景を忘れないんだろうなぁ、と感じたのを今でも覚えています。
世界旅写真展へ応募してくださった方、入選された作家さんたちは、『旅や旅写真について考える良いきっかけになりました』とお話してくださいます。アーティストが集まって、みんなで旅写真について考える。その考えをもっと深めようと、個展や旅の計画をたてたり・・・。そんな作家さんたちとの出会いに、開催している側の私たちも毎年たくさんの刺激を受けています。
「旅写真とはなにか」 —。
「なぜ旅を続けるのか」 —。
それぞれの中で、この問いに答えが出る日はこないのかもしれません。もちろん人の数だけ答えがあることで、正解もないと思います。ですが、自分なりに考え続ける人が撮る写真には、その変化が紙の上に浮かび上がってくるものだと、世界旅で出会った作家さんたちの作品に教えられました。
今年はどんな旅写真に出会えるのか、今からとてもとても楽しみです!
みんなで『旅写真』についてお話しましょ〜 ^^
【公募展 第5回世界旅写真展応募要項】
詳細はGalleryのHPにてご確認ください。
■審査員 -MESSAGE-
水越武先生(特別審査員)
『遠くへ向ける眼差し』
フランスのジョセフ・ニセフォール・ニエプスによって世界で初めての写真が1826年に撮影された。その時のカメラも感光材料も、当時の最先端の科学技術によって考え出され制作されたものだった。その後、肩に背負うほど巨大であったが、持ち運びが可能なダゲレオタイプのカメラが1838年に発明されると、旅写真の幕開けとなる。今まで残されている古い歴史上の写真は、肖像写真と、遠くに行って撮影してきた珍しい旅をテーマとした写真がほとんどである。日本の写真の開祖として良く知られる長崎の上野彦馬も、坂本龍馬のポートレートだけでなく、旅写真ともいえる作品が目につく。さて、私は人里から遠く離れた野生の息づく豊かな自然を追い求め、写真に記録して半世紀になる。今から考えると、その中には探検とか冒険に近い行動もあったとはいえ、広い意味での旅であった。間違いなく私も旅写真家である。珍しい動植物に惹かれ、厳しくも美しい辺境に足を運ぶ旅が好きだったから、これほど長く続けることができたにちがいない。新しい視点、新しい意識、新しい感覚で自分の旅を見つけ出し、この地球と真摯に向き合えば、まだまだいくらでも面白い作品が生まれて来る筈だ。そんな旅写真を期待したい。
中村風詩人先生(当GALLERY館長)
何より本審査では「ずっと飾っておいて飽きないか」という「絶対的な美しさ」を常にその価値観の念頭に置いています。それを踏まえて第1回〜第4回と選ぶ中で「なぜ私達は旅に出て写真を撮るのか」について考えてきました。そして「そこに自分だけの景色を見つけたいから」だというひとつの答えに辿り着きました。ただ、その場所は人によってそれぞれです。ある人にはアフリカにあるし、北欧にあるし、あるいは近場にあるのかもしれません。それは時間や境遇で変わるものです。そこに自分の中の未開拓の鉱山を見つけて少しずつ削るしか埋まったものは見えてきません。大切なのはその一角を感じたときに深く堀当てようとすることだと思いました。必ずしも生と死のように壮大でなくて、追い求めた旅の顛末が写し込められていること、鉱山に埋まった何かしら光るものが少しでも写っていること、見てみたいのは「突き詰めた末の自分の景色が写っている写真」だと思っています。
補足ですが、審査修了後ご応募いただいた全ての方に審査コメントを書いて結果を返送させていただいています。機械的なコンテストとは違い、ひとつひとつ丁寧に作品を拝見し、自分なりに作品に対して言葉をお返しさせて頂きます。受賞の有無だけではなく、クローズドレビューとしてもご応募をお待ちしています。
■応募期間
2019年10月15日(火)~2019年12月18日(水)
※エントリー受付開始:10月15日(火)
※エントリー締切:12月17日(火)|作品締切:12月18日必着
■展示期間
オープニングレセプション|2020年3月18日(水)|※開館時間中ドリンク提供
展示期間|2020年3月18日(水)~3月22日(日)|連日11時~18時
展示場所|BEHIND the GALLERY
■応募資格
写真関係の職業(写真作家・商業カメラマン・婚礼撮影・コマーシャル・記念撮影・フォトライター・スタジオマン・写真学校生他)に従事、またはそれを目指している方。フリーランスフォトグラファー歓迎。写真に関わりながら旅を軸とした生き方をされている方も可。経験不問・年齢不問・性別不問。
■募集内容
テーマ|旅
世界各国や日本全国の旅で出会った情景、風景や人物、瞬間などをご自身の視点で切り取ったものを募集しています。人生の旅や時間の旅など広義にわたる写真も受け付けています。
【MESSAGE】
『第5回世界旅写真展』は、旅がテーマの公募写真展です。世界旅写真展というストレートな名前には強い意味が込められています。旅の写真といえば、風景写真や観光写真が思い浮かびますが、それだけが旅ではありません。あるいは、ポートレートやジャーナリズムを旅写真とすると、それは少し限定的すぎました。だから、「旅写真とは何か、私達はなぜ旅を続けて写真を撮り続けるのか」を改めて考える機会を作りました。写真における「旅写真」という新しい分野を模索するため、こうした公募展を通じて旅写真への理解を深めていきたいと思います。
当ギャラリーでは展示未経験者を歓迎し、作品製作には出来る限りのアドバイスを行い、会期中には作家対談イベントやギャラリートークなど希望者を募りプロデュースします。アーティスト同士の繋がりを大切にし、発表の機会だけではなく、制作の懇親会たオープニングレセプションにも合わせてご招待する「楽しむ写真展」を目指しています。また、会期終了後に選定する優秀作家には個展開催権をお渡しします。「作家として一生を」という方も、「写真に触れて生活してる中で発表もしたい」という方も、幅広く皆様のご応募をお待ちしております。
住所:東京都新宿区東五軒町4-17 mビル1階
最寄り駅:江戸川橋駅4番出口徒歩7分、飯田橋駅C1出口徒歩8分、神楽坂駅1番出口徒歩8分
アクセス:Google map
441 replies on “ 【募集終了】第5回公募世界旅写真展『私たちは、なぜ旅写真を撮り続けるのか』 ”
Comments are closed.