永遠の日々が
約束されている人なんて
いないというのに
私たちはいつでも
大切な言葉を出し惜しむ
「好き」も
「会いたい」も
「ありがとう」も
思ったときを見送り続けて
一体いつ口にすると言うのだろう
細やかな言葉かもしれない
けれど
流れゆく雲のように
そのときだけの色を纏った
言葉の輪郭は
きらきらと輝きながら
私たちの心を包んでくれる
何度も何度も見送っては
言わなくてもわかってほしい
なんて口にしないで
今日という日を
また一緒に過ごせることに
たくさんの喜びを抱いていこう
そっと花に水をやるように
優しくあたたかな言葉たちを
記憶の中で育てていこう
せっかく言葉があるのだから
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